本文へスキップ
給料インデックス

生涯年収

生涯年収の相場の読み方|学歴・性別・企業規模でここまで変わる

生涯年収は学歴・性別・企業規模・働き方で大きく変わります。JILPT「ユースフル労働統計2025」と国税庁「民間給与実態統計調査」の公表値をもとに、生涯年収の相場の読み方、額面と手取りの違い、単年の平均給与と混同しないための注意点を整理します。

相場の要点: 生涯年収に単一の「平均」はなく、学歴・性別・企業規模・退職金の扱いで数千万円単位で変わります。JILPTの試算では、正社員として60歳まで働いた場合の生涯賃金(退職金含まず・2024年)は男性・大学卒で約2億6,300万円、女性・大学卒で約2億1,000万円です。

生涯年収は「ひとつの平均値」では読めない

「生涯年収は2億円台」という見出しをよく見かけます。ただし公的統計を見ると、この数字は学歴・性別・企業規模・働き方によって数千万円単位で動きます。相場を読むときは平均を一つ覚えるのではなく、自分の条件に近い行を探すのが実務的です。給料インデックスでは、単年の月給水準を給与データで確認できます。

公的統計が示す生涯年収の目安

独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)の「ユースフル労働統計2025」は、学校卒業後すぐにフルタイムの正社員として60歳まで働いた場合の生涯賃金を試算しています(退職金を含まない・2024年)。

  • 男性:高校卒 約2億1,600万円/大学卒 約2億6,300万円
  • 女性:高校卒 約1億5,800万円/大学卒 約2億1,000万円

同じデータでは、同じ会社に勤め続けた場合のほうが金額は高くなる傾向があり、大学卒男性では約2億9,000万円とされています。就業状況や勤続年数、役職構成など複数の要因が影響しているとJILPTは説明しています。

企業規模で数千万円変わる

生涯年収は勤務先の企業規模でも差が出ます。大学卒男性の生涯賃金(退職金を含まない)は、従業員1,000人以上で約3億100万円、10〜99人では約2億1,400万円と、9,000万円前後の開きがあります。

さらに、60歳で退職金を受け取ったあと平均的な引退年齢まで非正社員として働き続けた場合の生涯賃金(退職金を含む)は、男性が高校卒約2億8,000万円・大学卒約3億4,000万円、女性が高校卒約2億円・大学卒約2億7,000万円です。働き方の想定を変えるだけで数字が変わる点には注意が必要です。

単年の年収・手取りと混同しない

国税庁「民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(令和7年分、男性597万円・女性342万円)、平均賞与は74.9万円です。これは1年間の額面であり、生涯年収とは別の指標です。

また生涯年収は税金や社会保険料が引かれる前の額面です。手取りは額面の約75〜80%が目安とされ、生涯年収の中央値を直接示した公的統計は公表されていません。生活設計では支出側もあわせて確認する必要があります。関連する解説は記事一覧にまとめています。

まとめ

生涯年収の相場は、①学歴・性別、②企業規模、③60歳以降の働き方、④退職金を含むかどうか、で変わります。比較するときは条件をそろえることが重要です。掲載数値は公開統計の参考値であり、企業・職種・地域により実額は異なります。最新の求人条件を必ず確認してください。

よくある質問

生涯年収の平均はいくらですか?

前提条件が異なる統計が複数あるため、単一の「平均」はありません。たとえばJILPT「ユースフル労働統計2025」で、学校卒業後すぐにフルタイムの正社員として60歳まで働いた場合の生涯賃金(退職金を含まない・2024年)は、男性が高校卒約2億1,600万円・大学卒約2億6,300万円、女性が高校卒約1億5,800万円・大学卒約2億1,000万円と試算されています。

生涯年収と手取りはどう違いますか?

生涯年収は税金や社会保険料が差し引かれる前の額面の合計です。実際に使える手取りは額面の約75〜80%が目安とされています。また、生涯年収の中央値を直接示した公的統計は公表されていません。

企業規模で生涯年収はどのくらい変わりますか?

JILPTの試算(退職金を含まない・2024年)では、大学卒男性の生涯賃金は従業員1,000人以上で約3億100万円、10〜99人で約2億1,400万円と、9,000万円前後の開きがあります。企業規模は学歴や性別と並んで生涯年収を左右する要因です。